• book003

ようこそ!あかちゃん

¥3,800(税別)

35ページ
サイズ:縦26.6cm×横21.7cm

なかえよしを 作
上野紀子 絵

こうのとりが赤ちゃんをとどける途中でひと休みしたのは妖精の国。
赤ちゃんは小さな妖精達と楽しく遊びます。
妖精達が願った思いは…。

Story ストーリー

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くぼた はるとくん
せかいで たった いっさつの えほん

はるとくん、うまれてきてくれてありがとう。
げんきで、やさしいおとこのこになってね。

2016年6月1日
パパとママ
より

ようこそ! はるとくん
ようこそ! あかちゃん

なかえよしを・作 上野紀子・絵

クリエイト・ア・ブック

こうのとりが
はるとくん
おとうさんの ようへいさん
おかあさんの かずみさんに
とどけるために
いすみに むかって
とんで いました。
はるとくんが うまれる
 2015ねん6がつ1にち
 までには
 まだ だいぶ じかんも あるなぁ。
 ちょっと ひとやすみして いくかな。」
こうのとりは ずっと とびつづけて いたので
つかれて いたのです。
こうのとりは きれいな おはなばたけに
まいおりました。
「きもちのいい おはなばたけだ。」
こうのとりが そういって やすんでいるあいだに
はるとくんは はいはいして
おはなばたけの さんぽに でかけました。
はるとくんが おはなばたけに
はいって いくと そこに きれいな
ようせいの おうじょさまが あらわれました。
「ここからは ようせいの くにですよ。
 ようせいで ないと はいれませんよ。」
はるとくん
なんの ことだか わかりません。
すると ようせいの おうじょさまは
はるとくん
 ようせいに して あげましょう。」
と いって つえを ふりました。
すると はるとくんの せなかに
かわいらしい はねが はえました。
はねが はえると
そこに ちいさな はなの ようせいが あらわれました。
「わたしが ようせいの くにを あんないします。」
はるとくん
はなの ようせいの あとに ついて
おはなばたけの うえを とんで いきました。
「ようせいの くにの おともだちに
 しょうかいして あげましょう。」
はなの ようせいは はるとくん
みんなの ところに つれて いきました。
「みなさーん あたらしい ようせいの
 はるとくんですよー。」
おはなに たくさん ちいさな ようせいたちが
あつまって きました。
あたらしい おともだちが できて
みんな うれしそうです。
はるとくん
 かんげいかいを しましょう。」
みんなが いいました。
ちいさな ようせいたちは
はるとくんの ために
ジュースを つくろうと
たくさん くだものを もって やって きました。
はるとくんの ための ごちそうです。
「どうして みんな はじめて あったのに
 こんなに しんせつに して くれるの?」
「だって はるとくん
 よろこぶ かおが みたいんだもの。」
ちいさな ようせいたちが こたえました。
はるとくんは うれしくて

ジュースを いっぱい のんで しまいました。 

「それでは こんどは みんなで
 かくれんぼを しましょう。
 わたしが おにに なるから
 みんな かくれて いいですよ。」
と はなの ようせいが いいました。

それを きくと みんなは あっと いうまに
おはなの かげに かくれました。
はるとくんも いそいで
おはなの かげに かくれました。
でも みんな すぐに
はなの ようせいに みつかって しまいました。
「こんどは おにごっこを しましょう。」
はなの ようせいが いうと
「こんどは はるとくん
 おにに なる。」
と はるとくんが いいました。
「えっ はるとくんが?」
みんなは おどろきました。
「どうして おになんかに なるの?」
と みんなは はるとくん
たずねました。
「だって みんなの よろこぶ かおが みたいんだもの。」
と はるとくんは こたえました。
みんなは はるとくん
こころの やさしい こだと おもいました。
それで ようせいの おうじょさまが
はるとくんを ようせいに
したんだと おもいました。

ちいさな ようせいたち みんなは
そら たかく のぼりました。
とりさんが やって きて
びっくりぎょうてんしていました。
はるとくんは たのしくて たのしくて
いつまでも とびまわって いました。

あまり とびまわって いたので
みんな つかれて しまいました。
ちいさな ようせいたちは
おはなの うえに まいおりて
おはなの つぼみの なかで おひるねを しました。
はるとくんの まわりに みんな よりそって
しあわせそうに ねて しまいました。
しばらく ねて いると
どこからか かすかな こえが きこえて きました。
はるとくん。」
「あっ こうのとりの こえだ。」
みんなも
「きこえる きこえる。」
と いいました。
はるとくんが みあたらないので
こうのとりが しんぱいして さがして いるのです。
「もう いかなくては。」
はるとくんは いいました。
「また あそびに きても いい?」
はるとくんが たずねました。
「でも にんげんに なったら
 ようせいで なくなっちゃうから
 わたしたちの ことなんて きっと わすれちゃうよ。」
ちいさな ようせいたちが いいました。
「ぜったいに わすれない!」
はるとくんは おおきな こえで いいました。
「さようなら また くるね。」
はるとくん
こうのとりの こえの する ほうへ
ようせいの くにの おはなばたけから
でて いきました。
すると はるとくん
せなかの はねが きえました。
「さようなら また あそびに きてね。」
ちいさな ようせいたちは
はるとくんに てを ふりました。
はるとくんが いって しまうと
ちいさな ようせいたちは
はるとくん
 わたしたちの ことなんか
 すぐに わすれちゃうよ。
 もう ようせいじゃあ ないんだから。」
「そうだよね。はねが ないんだものね。」
と かなしそうに いいました。
すると そこに また
ようせいの おうじょさまが あらわれました。
そして いいました。
「だいじょうぶ。はるとくん
 こころが ようせいに なりましたからね。
 はねなんか なくても いつまでも
 みんなの ことを わすれませんよ。」
ちいさな ようせいたちは あんしんしました。
「そうだよ。はるとくん
 ようせいの こころを もった
 ステキな にんげんに なるよ。」
「そうすれば きっと また あそびに きて くれるよ。」
はるとくん
ようせいの こころ わすれないでね!
はるとくん
びょういん
せんせいの おかげで
しんちょう 68センチ たいじゅう 2,980グラムで
たんじょうしたのでした。

おとうさんと おかあさんは
はるとくんが うまれて だいかんげきでした。

おじいちゃんや おばあちゃん
はるとくんの たんじょうを
おいわいして くれました。

それを みとどけると こうのとりは
まんぞくそうな かおを して かえって いきました。

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